短刀

実家にいつの頃からあったのか解らない短刀を
親から譲り受けた。

刀身は赤錆が浮いている。
かろうじて無事な部分も曇ってる。

金具の部分に波の文様と燕。
海を表現している。

この短刀は家の蔵から出てきた。
(壊してしまってもうない)

他にも家系図やら掛け軸やら
なにやらたくさん出てきた様子。

それによると1600年後半から
続いている家柄なんだとか。

江戸の時代に生きていたご先祖様は
紋付袴で刀を差して、
掛け軸に立派な姿を描かれていた。
詩、花、絵、工芸に秀でていたそうだ。
自分にはまったくセンスがない・・・。
この血はどこにいってしまったのか(笑。

家はずっと彫り物をやっていた家系で、
爺さんの代までは獅子頭やら神社の彫り物を
作っていた。

伝わっていた技術や伝統は、
残念ながら爺さんの代で失われてしまっている。
技術的な部分はもう学びようがない。

数点残っている作品で
確かにその伝統があったのだと感じるのみ。

先祖の事に興味を持ったのが
割と最近の事なのだけど、
意外なほど知る手段がないのが驚き。

親が語るのを聞いたり、
残ってる文書から想像したりくらいしかできない。

今は帰省の度に親から聞きだしている。
一度本腰を入れて調べてみるのもいいかもしれない。

先祖の事に興味を持ち始めた頃に
この短刀が自分のところに来たのも、
何かのメッセージなのかもしれない。
錆びた刀身は今の家を表しているのだろうか?
なんて思ってしまったり。

なんとか綺麗にならないかと相談したところ、
Oさんが綺麗にしてくれるとのこと。

かなり錆ていて汚れているのだけど
ある程度まで綺麗に直せるみたい。
どんな姿になって帰ってくるのか楽しみ。


稽古終了後、I橋くんの20歳の誕生日を祝って
新橋デビューさせてみる(笑。
30代、40代の遊び上手な大人達を相手に飲む。
だいぶ翻弄されてたけど楽しめたみたい。