護り刀
正月に帰省した際に
実家に眠っていた短刀を譲り受けてきました。
出自は不明で
爺さんの持ち物だと言う事しか解ってません。
保管の状態が悪くて、刀身は錆付いていたのだけど、
Oさんに預けて磨いてもらいました。
それでも少し曇っているけど、前よりはだいぶ綺麗に。
合口拵(こしらえ)の短刀で
怪我をしないよう刃引きがしてあり、
柄も小さいことから子供に向けた護り刀。
お守り(護符)として邪気や災厄を払うものとされています。
いつの時代の物かを知りたかったけど
目釘を外して茎(なかご)をみても、作られた年代や銘はなし。
元は薙刀だったものを打ち直して作られた短刀で
大正か明治の時代に打ち直し、合わせて柄と鞘を作成されています。
栗形、鐺(こじり)、縁金、柄頭には波の模様が彫ってあります。
柄と鞘の合わせ目。
凹んだ部分に納まっていたはずの笄(こうがい)は
残念ながら紛失。
*髷を結う道具。簪(かんざし)みたいなもの
柄の両側の目貫には燕。
それぞれ銀細工。
波の模様と燕で海の様子を表していて趣がある。
だいぶ凝った作りの様で、
これを作らせた人は当時としてはかなりのお洒落さんだったんじゃないか?
とのこと。
Oさんから「大事にしなさい」と手渡されました。
昔から家にあったのか
爺さんがどこからか入手してきたのか
それとも爺さん自身の護り刀だったのか
残念ながら解らないけれど、
縁あって俺の手元にやってきました。
これからは大事にしていきます。
仕事の都合で終了間際に参加。
平戸伝直和刀