研ぐということ4

前回に引き続きM本講師による研ぎ講座。
今回は小型のナイフを用いて竹串を削り、
吹き矢を作成するとのこと。


研ぎの講座というよりは
刃物の使い方と物作りの講座という感じであった。


壱.
竹串の末端を四つに割る。
竹串の両端を良く見て、どちらが割易いかを見極める。
材料を良く観察する。


割り方は刃を動かすのではなく、
刃は右手で固定して左手の竹串の方を動かす。
刃を動かさないことで怪我を防止すること。


弐.
蝋燭の火で割った竹串を炙りながら開いていく。

竹串を炙ることで元の硬さがなくなり、柔らかくなる一瞬がある。
その間に竹串を開いていく。
なるべく十文字になるように。


この加減がなかなか難しく、
あまり炙りすぎると竹串に引火して、
燃え尽きてしまうので注意が必要。


参.
続いて先端を削って尖らせる。
尖らせた後はまた蝋燭の火で炙って
焼きを入れて固くする。


こちらもあまりやりすぎると
せっかく尖らせた先端が燃えてしまう。


火を使って柔らかくしたり固くしたり。
同じ素材なのに扱い方次第で効果が変わる不思議。


四.
次は開いた竹串の部分に紙を巻きつけ、
息を受ける羽を作る。


吹き矢の胴体となる部分は、
水道管用の塩ビパイプ。
直径1cmくらい。
これに紙を宛がいながら調整して巻いていく。

これで完成。


設置された的に向かって
恐る恐る吹いてみると、
カッっと気持ちの良い音がして的にめり込んだ。
なかなかの威力。


N野先生によれば
ベニヤ板くらいなら突き刺さるとのこと。
作るのは楽しいけど取扱には注意が必要だ。


何本か作りながら吹いてみて、
命中精度を高めていく。


右目で狙ったり、左目で狙ったり。
なかなかど真ん中には当たらない。


羽の付きかたによって曲がったり、
速度が変わったり。


焼きが甘いと深くは刺さらないようだ。
この辺りの加減も必要。


単純な作りなのに、
あちこちに調整の余地があるのに驚く。
ひとつのものを作り出すのは難しいと思った。


空いた時間を使って、
前回研げなかった手持ちのナイフを研がせて頂いた。
包丁と違って刃先が丸くなっているので
先を研ぐのが難しい。


M本講師に「し」の字を描くように研ぐと良いと教えていただいた。
何回かやってみたが加減が解らず、
砥石をだいぶ削ってしまった。
もう少し柔らかく研げるよう自宅で練習してみたい。


今回も楽しい講座でした。
また次回も期待しています。


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