絆己楼

先週の日曜日、
帰省のついでに越後の心形刀流についての調査をしてきた。


北蒲原郡聖籠町
江戸時代に作られた立派な私塾の建物が残っている。
絆己楼(はんきろう)という名で町の有形文化財に指定されているものだ。
http://www.n-story.jp/n-story/modules/n-storyreport/article.php?id=217


残念ながら一般公開はされていないのだが、
今回は人の縁を辿って中を見させてもらえることになった。
HP越後武芸伝を運営するM氏、新発田市某館長のK氏に感謝を。


その家の前に辿り着くとまずは大変立派な門がお出迎え。













現在の阿賀野市にあった水原代官所の門を譲り受け移築したそうだ。
http://niitabi.ehoh.net/agano/daikan.html

門から中に入り、これまた雰囲気のある庭を抜けて
目的の建物が見えてきた。













玄関から中に入り二階へ。
二階は勉強部屋。
当時の机もそのままに残っている。













写真の人物はこの絆己楼を建てた大野敬吉(号・耻堂)氏と
その息子の大野誠(号・楳華)氏
ハンサムである。


一緒に訪れたK氏の先祖は三代に渡ってこの塾で学んだそうで、
大変感激していらした。
K氏の四代前の方の心形刀流目録が今も家に伝わっている。


幕末の頃は多くの方が勉強に訪れたとのことで、
この越後の国でも外国の脅威について熱く論じられていたことに
なんだか胸が熱くなった。


一階は剣術道場。
今は建物に補強が入っているので、
道場としては使用できない。
物置になっている。













この塾からは解っているだけで三人が
江戸に出て伊庭道場に入門し稽古している。
その人達が塾生相手に教えていたようだ。
踏みしめる床板の軋みが当時の稽古を想像させる。


一通り見せてもらった後は、母屋の居間で談笑。













こちらもとても立派な建物。
時代を感じさせる。
この居間は学生達の食堂も兼ねていたとのこと。


集まった人達の人柄か話は弾み、
気がつけば三時間ほどもお邪魔させてもらっていた。
楽しい一時だった。


大変見応えのある場所であったので
またの機会にゆっくりと見せて頂きたいものである。



●剣術
○亀山伝組太刀一本目〜六本目
*近い間合いで柔らかくやってみる
*余計な力が多すぎる