鶏を捌く

yamatakac2008-10-26

稽古会で
「鶏を美味しく食べる会」というのが企画されました。

普段はスーパーで買って食べているパック詰めの鶏肉。
現代人の殆どの人が
「生き物としてではなく食材」
として認識していると思います。

この会のテーマは
改めて他の生命を頂くという行為を再確認すること。


来週がこの会の本番なのですが、
自分は実行委員に名乗りを上げたために
10/26の日曜日に4人で予行練習に行ってきました。

もちろん鶏を絞めるなんて初めて。
いやー、想像以上の衝撃的体験でした(^_^;。


・鶏を受け取る

まずは調理する鶏を栃木県益子町
農業と養鶏場を営む高橋さんから譲り受けます。

この方、農業の知識はもちろんの事、
幅広い分野の知識をお持ちのようで、
話を聞いてると面白くて結構長居してしまいました。
鶏から鉱石、宇宙まで話が広がるとは思わなかった(^_^;
また話を聴いてみたい人です。


・準備

鶏を受け取った後は会場である茂木町に移動。
主催者の方が借りている農地で作業を開始。
焚火を起こしてお湯を沸かしたり、
鶏を吊るすための場所を作ったりと準備をします。

この時既に4羽譲ってもらったうちの1羽が
死んでしまっていました。
鶏はストレスを与えると耐え切れなくなって
ショック死してしまうんだそうです。
知らなかった。


・鶏を絞める

いよいよ鶏を絞めます・・・。
両手で足と首をそれぞれ持って、
首の骨を外して折るように力を込めて身体を開きます。

自分の手で動物の生命を奪うことに慣れていない自分には
覚悟を決めるまで時間がかかりました(^_^;。

「苦しむと可哀想だからひと思いに」

と言われていたのに、不器用なために時間がかかり
苦しませてしまった。鶏さん、ごめんなさい。

絞めたあとは血が上手く抜けるように
足を上にしてしばらく吊るしておきます。

ただ紐で縛るだけなんだけど、
自分で絞めたことで震えがおきてしまって、
手早くできませんでした。


・羽を毟る

鶏を捌くために体毛を取り去ります。
普通に引っ張ったのでは力いっぱいやっても抜けませんが、
熱湯に浸してやると簡単に抜けるようになります。

全身くまなく抜いてあげると、
ようやく肉屋で見たことのある風体になってきます。
まだ頭と足が付いてますが(^_^;。


・解体作業

鶏肉を各部位ごとに解体していきます。
元来グロテスクな話は苦手な自分にできるのかとても不安でしたが、
(内臓系の話はスグ青くなるほど弱い)
なんとかやり遂げることができました。

頭/足/お尻の切り落とし

腿肉
胸肉
ささみ
手羽
背中側の骨を取り除く→鶏ガラ
食べれない部分の削除(のど袋/肺/胆汁)
レバー
砂肝
心臓

卵→お腹からでてきた
胸側の骨→鶏ガラ

焼き鳥屋なんかで見る「食材」となるまで捌きました。

普通に売ってる鶏肉は結構脂が手に付くものですが、
高橋さんから譲ってもらった鶏は
育て方が違うのか脂が手についてもそんなに気になりません。
水洗いで落ちるほど。
内臓を腑分けた時の匂いもほとんど気になりませんでした。

鶏でこれだけの違いがでるのだから、
食生活に気を使ってない自分なんかはどうなってるんだろう??
普段口に入れるものも気をつけた方がいいんだろうなぁ。

本当は調理までやる予定だったのですが、
思いのほか手間取ってしまい捌き終わった頃には真っ暗に・・・。
周りには電気が来てないので電灯もありません。
捌いた鶏は持ち帰って各自調理することになりました。

本番では1泊2日の予定なので、
暗くなる前に捌き終えて
ある程度まで調理してしまいたいです。

鶏は昨日美味しく頂きました。
それはまた明日にでも。